銀座眼科(閉鎖、東京都中央区)で、レーザーを使って近視を矯正するレーシック手術を受けた患者が感染症などを発症した問題で、被害を受けた患者50人は30日、銀座眼科の溝口朝雄元院長らを相手取り、総額約1億3300万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。被害対策弁護団(団長・石川順子弁護士)は「被害者は100人を超えており、2次提訴も行う」としている。
また同日、患者や家族計62人は警視庁築地署に溝口元院長について傷害罪で告訴状と告発状を提出、同署は受理した。さらに、弁護団は厚生労働省に溝口元院長の医師免許取り消しなどの行政処分を求める要望書を提出した。
訴状などによると、8都県に住む18〜58歳の患者50人は昨年9月から今年1月の間、銀座眼科でレーシック手術を受けたが、ずさんな衛生管理のため角膜炎などの感染症にかかったとしている。
弁護団は業務上過失傷害罪ではなく、故意犯の傷害罪での告訴・告発に踏み切った理由について、「平成19年7月の時点で手術を受けた患者が重い感染症にかかっていたのに、その後も衛生管理の見直しをせずに感染被害を拡大させており、『未必の故意』があった」としている。
溝口元院長の代理人、小西貞行弁護士は「損害賠償については引き続き誠実に対応し、刑事告訴については真摯(しんし)に受け止め、捜査には全面的に協力する」とコメントした。
(7月30日18時50分配信 産経新聞より)
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感染者が出ていると知っているにも関わらず、利益を優先して衛生管理の見直しを行わず、感染症を引き起こす可能性がある設備でレーシック手術を続けていたという事ですね。
許し難い事です。
以前見たニュースでは、この眼科では初診の際にまず手術代金を支払わせ、「じゃあこれからすぐに手術しますよ。今日手術しない場合でも返金はできませんよ」と、十分なカウンセリングも検査もなく、患者に殆ど選択の余地も与えず即行で手術をさせていたとか。
信じられません。
私は実際にレーシック手術を受けるまでに3回は通院して検査を受けましたし、カウンセリングでは「本当にレーシック手術を受けますか?」と聞かれました。
この時、レーシックの「失敗」というのは失明や感染症ではなく、思ったように視力が回復しない事だと言われていました。
例えば、現在0.1の視力をレーシック手術で1.0ぐらいまで回復させたいのに、0.5ぐらいまでしか回復できなかった場合などがそれに当たります。
思うように回復しなかった場合は再手術できる場合もあるらしいのですが、私は角膜が薄く、一回目のレーシック手術もぎりぎりだったので、再手術は無理でした。
その上、当時のレーシック手術にかかる代金は現在の軽く4倍ほどでしたし、レーシック手術は最先端の医療技術で実績も無い為、10年後20年後には眼の状態がどうなっているか分からないから、という説明を受けていました。
「本当に手術を受けるのか?」の決断を下す為には、落ち着いて熟考する必要がある筈なのです。
その為の時間を与えないようなクリニックでは、レーシック手術を受けるべきではありません。
何十人もの感染症を出しているようなクリニックでレーシック手術を受けてしまわないように、事前の調査はしっかりとするべきです。
これからレーシック手術を検討している方は、この事件を教訓に、しっかりと口コミ情報やクリニックの評判を調べてから手術に臨んで下さい。
posted by RK at 01:51
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